こんにちは、うめママです。
スイスの天然漆喰「カルククリーム」を自分一人で自宅の内壁に塗ってみました。
コンクリートの壁または石膏ボードに似たボードに塗る場合の塗り方を必要な道具から手順まで説明していきます。
スイス漆喰「カルククリーム」とは
カルククリームはスイスウォール社の天然漆喰「カルクウォール」を刷毛やローラーで手軽に塗れるクリーム状にしたもの。
スイス漆喰を選んだ理由は「DIYで漆喰を塗って和室の壁を真っ白にする方法」で詳しく書きました。
カルクウォールではなくてカルククリームを選んだ理由は、コスパと手軽さ。
カルクリームは塗厚が薄いので少量で広範囲を塗ることができ、カルククリームより安上がりになります。
また、鏝(コテ)でフラットに塗るのが難しかったというブログなどを見ていたため、一番面積の広いスイス漆喰を初めてで平らに塗れるか不明だったので、手軽な方を選びました。
妊娠中で悪阻が重い方なので、体調にも自信がなかった…
ちなみに、3回の漆喰塗りを経験した現在、鏝塗りでフラットにするのも、そんなに難しいことではないと感じています。
プロの仕事とは比較にならないと思いますが。
カルククリームを塗る手順
- 壁紙剥がし(必要な場合のみ)
- パテ塗り(必要な場合のみ)
- 養生
- シーラー塗り(必要な場合のみ)
- 専用下地「ミネラル下地材」を塗る
- カルククリームを塗る
ミネラル下地はそれぞれ塗って1日おく必要があるので、最短で2日かかります。
でも、実際は養生に1日かかったりして、3日くらいは見ておいてもいいかもしれない。
コンクリート壁からの壁紙はがしが入ると、とんでもなく時間がかかるよ…
壁紙はがし(必要な場合のみ)
一般的なビニールの壁紙の場合、壁紙を剥がさなくてもカルククリームを塗ることができます。
わが家は事情があって壁紙を剥がしていますが、一部壁紙の裏紙をのこしたまま漆喰を塗った部分も何の問題もありませんでした。
壁紙は見えている表側の部分と別に、裏側に薄い紙の層があります。
ただ、わが家はハケ塗りで漆喰の層が薄いたいめ目下問題ないですが、裏紙だけだと漆喰の重さではがれる可能性があるので、はがさないなら表も裏もはがさない方がいいです。
ちなみに、カルクウォールも壁紙の上から塗ることができます。
壁紙剥がしが必要な人は「壁紙の裏紙が剥がれない時の最終兵器はスチームクリーナー」の記事を見ると参考になるかもしれません。
パテ塗り(必要な場合のみ)
シーラーを塗ったら、壁のデコボコをならすためにパテを塗っていきます。
特に大きな段差や亀裂などがない場合には必要ないです。
壁に穴が開いているなどの場合は、この段階で補修しておきます。
そして、最大の注意事項はセメントなどでコンクリート壁を補修する場合。
シーラーを塗ると水をはじいてしまうため、セメントなどは全く壁にくっつかなくなってしまいます。
私はこれで大失敗しました。
セメントを練ったものの全く使えず、牛乳パック2本分の重しを作って終わりました…。
施工方法の欄に「塗布する面に水分を与える」等と書いてあるものは、必ずシーラーの前に済ませておきます。
パテはシーラー後でも使えるので、補修し忘れたところがあっても大丈夫!
ちなみに、どうしてもシーラー後にモルタルなどを使いたい場合には、「カチオンタイト」という下地調整材を使えばよいそうです。
養生をする
養生とは塗料などがついてほしくない場所を覆うことです。
養生で手を抜くと、柱が汚れたり、角を塗り残したりと出来栄えに関わってくるので、面倒だけど頑張った方がよいです。
特に和室の場合は長押やらなにやらあるので、本当にめんどう!
いつも養生で一日とられていました(;∀;)
◆養生をするための材料
- マスキングテープ
- マスカー
- ブルーシート
これらは養生3種の神器です。
ここに、ハサミと脚立が加わります。
あと、小っちゃくても良いので腰袋があった方がいいです。
シーラー塗り(必要な場合のみ)
下地によってシーラー塗りが必要です。
シーラーは下塗り塗料の一種で、壁の汚れが塗料に染み出すのを防ぎます。また、壁が漆喰の水分を吸い取ってしまうのを防いでくれるので、美しく塗りあげることができます。
漆喰や下地材の水分を塗装壁が吸ってしまうと、伸びが悪くなりいいことがありません。
カルクリームを塗る場合に必要なシーラー
コンクリート壁 | 必要 | アク止め | カチオンシーラー |
ビニールの壁紙 | 必要なし※ | ||
石膏ボード | 必要 | アク止め 吸水防止 | カチオンシーラー |
合板などの木 | 必要 | アク止め | カチオンシーラー |
砂壁 | 必要※ | アク止め 吸水防止 | カチオンシーラー |
※ヤニや油汚れがひどい場合に、シーラーを塗らないと漆喰が黄色く変色してしまいます。掃除してもなかなか落ちない場合など、状況によってヤニ止め用のシーラーを使ってください。
私が塗料店で勧められて購入したヤニ止め用のシーラーは「IPバリアコート」というものでした。
でも、価格が倍くらいになるので、よっぽどひどいヤニ汚れじゃない場合には、日本ペイントの「水性カチオンシーラー」でいいんじゃないかと思います。
シーラー塗りに必要なもの
おおきく分けて養生をする材料と、シーラーを塗るための道具の2種類に分かれます。
◆シーラーを塗るための道具
- ローラー
- バケット型ローラートレイ
- バケット用内容器
- ハケ(太・細)
- ウェス
- カッパ・防護メガネ
ローラーは幅が広いものの方が効率が当然いいです。
胸より上の部分を塗装するときに、確実に塗料が身体に垂れます。
100均のカッパや防護メガネがあった方が安心です。
シーラーの塗り方
◆所要時間
塗る時間はたいしてかからないけど、塗ってから乾燥の時間が必要なので、結局1日かかります。
◆塗り方
ペンキなどを塗るときと要領は全く一緒です。
まずは入り組んだ細かい部分や、隅の部分を刷毛で塗ります。
そのあと残った中央の広い部分をローラーで塗っていきます。
1回目が乾いたところで2回目を塗ります。
そのまま一晩おいて乾燥させます。
専用下地「ミネラル下地材」塗り
ミネラル下地材は、「カルクウォール」と「カルククリーム」の専用下地材です。
◆所要時間
塗った後に12時間の乾燥時間が必要なので、所要時間は約1日。
必要な材料はシーラー塗りとほぼ同じ。
◆ミネラル下地材を塗るための道具
- ローラー
- バケット型ローラートレイ
- バケット用内容器
- ハケ(太・細)
- ウェス
- カッパ・防護メガネ
水性ペンキもシーラーも、とにかく液体の塗装の基本セットです。
こちらの下地材には砂のようなものが含まれます。一度使うとローラーに砂が入り込み完全にとることはできないので、ペンキなどへの使いまわしはできません。
塗り方はこちらもペンキなどの塗るのと同じ要領です。
カルククリームの塗り方
さて、とうとうやってきました。
カルククリームを塗っていきます。
私の場合、下地作りにめちゃくちゃ時間がかかったので、ここにたどり着いたときは本当に嬉しかった
カルククリームを塗る道具3種類
カルククリームを何で塗るのか?
- ローラー
- 刷毛
- 鏝(コテ)
私は上の二つを試してみて、刷毛塗りにしました。
理由はローラー塗りをした壁が想像したよりも荒々しかったから。
荒々しいというか、昭和の建物の外壁みたいで汗
これは、自分で実際に塗った壁の写真。
でも、私ここで肝心なことを忘れていたのです。
スイス漆喰を購入したお店に相談したときに、ローラーで塗る場合には、漆喰を塗った後に別のローラーで押さえると良いと言われていたのです。
ちょ、思ってたんと違う!!!とびっくりしすぎて思い出せなかった!
しかもオススメされた、塗り用と押さえ用のローラーを両方買っていたにも関わらず・・・
ローラーで押さえると、下の画像の真ん中「ローラーヘッドカット」のような仕上がりになるようです。
こちらの塗りイメージの画像はカルククリームの輸入代理店であるイケダコーポレーションさんのサイトからおかりしました。
塗りのローラーだけに比べて、押さえるとだいぶんなめらかな印象になります。
でも、今回は和室なので、私自身は刷毛塗りが一番しっくりきています。
洋室にする場合はローラーヘッドカットも素敵だったかなと思います。
ちなみに、おすすめされて購入していたローラーはこちら。
●カルククリーム塗装用ローラー
WAKABA ミドルローラー 13ミリ毛丈 7inchというもの。ふかっとしたローラーです。
◆カルククリーム押さえ用ローラー
ウレタンくんローラーという画期的な新素材で作られているローラーらしいのですが、体験できなかった…。
刷毛を使ったカルククリームの塗り方
バケット型のローラー容器に内容器をセットしたら、カルククリームを入れて、あとはもうひたすら塗るだけです。
どの向きに刷毛を動かすかで、塗りあとに違いがでるので、そこはお好みで。
私はひたすら上から下に塗っていきました。
横幅45㎝くらいを目安に、上から下へ数十センチ刷毛を動かして塗り、45㎝分塗り終えたら、次は下に移動してまた45㎝分塗ったら下へ…以下ループといった感じで壁の上から下まで全部塗っていきました。
カルククリームを刷毛塗りした仕上がり
刷毛塗りだと塗厚が薄いので、骨材である砂がみえたままになります。
いってみれば、真っ白な砂壁みたいな仕上がり。
和室にはしっくりきていて、私は好きです。
ただ、小さい子などが壁にぶつかったら、ちょっと擦れるかもしれません。
とはいえ、わが家にも当時0歳と3歳の子供がいたのですが、3歳と7歳になった今でも特にケガはしていません。二人とも暴れまくっていますが(笑)
日本の漆喰壁のようななめらかなフラットさを求めるかたは、鏝塗りをした方が良いと思います。
写真右の下側の壁はまだ塗っていませんが、他は全て塗り終えた状態です。
柱を削って漆喰を塗る前の、緑色の砂壁風壁紙の部屋が下の写真。
同じ面のアフター写真。
こちらは、床の間奥の壁以外はすべてカルククリームを塗っています。
見た目は真っ白になって文句なしにキレイになりました。
ちなみに、この白さは4年近くたった今でも維持されています。
さらに、全く想像もしていなかったメリットがありました。それは、部屋の中が漆喰の良い香りがして、すがすがしい空気になったこと。
漆喰の香り自体は好き好きがあるのかもしれませんが、私はとても気に入っています。
和室の壁にカルククリームを塗る方法まとめ
握力12.5の非力な私でも、完全に1人でこなせる作業でした。
また、刷毛塗りだと特に技術もいらないため、素人でもキレイに塗れてかなり難易度は低いです。
養生など面倒な工程もありますが、塗った後の美しさは格別なので、ぜひやってみてください!
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